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毎日の食事の基本

投稿日:2017年1月26日 更新日:

絵・なりたしおり


快法則からいうと、食については「からだがほんとうに欲している、おいしいものを食べればよい」ということになります。

しかし、脳細胞が考えるおいしいものではなく、体内のすべての細胞が ”ほんとうに” 欲しているものを見分けるのは、 なかなかたいへんです。豪華な料理をうまいうまいと食べていても、食後に胃がもたれて後悔することがあります。砂糖 のように、毒性の強いものでも、一種の麻薬性のため、食べるほどにほしくなるものもあります。

一方、からだによいはずの玄米や大豆でも、人によってはアレルギー反応を起こしてしまい、痛みやかゆみといった不 快な症状が表れます。

何が自分に適しているかは、からだの声を聞くしかありません。体調の悪い人は、できればLET(ライフエネルギーテスト)で適・不適を確認するとよいのですが、それができない場合は、肉類を減らし、乳製品を控えるというように、食生活を少しだけでも変えることを試みてください。ほんのちよっとしたことで、目覚めがよくなった、便秘や下麻両が治ったということが起こるのです。

食の快法則

食は、いうまでもなく生命活動の土台です。心やからだのさまざまな不調の原因が、突き詰めれば、過剰なエネルギーの摂取や、添加物などの毒性食品にある ことは明らかです。

ここで、食の快法則についてまとめておきます。

人間は、もともと植物食

霊長類は、原猿、真猿、類人猿と進化するにつれて、動物食から植物食へ変わってきています。ゴリラやオランウータンなどと同じ仲間から進化した人間は、彼らと同じく、100%植物食で十分です。

難症病者の回復過程を見ていると、このことがほんとうに宇宙の法則であり、 真理だということがよくわかります。

日本の伝統食を評価

肉食は、人類が生まれ育った熱帯や亜熱帯から、なんらかの事情で北に向かわ なければならなかった不幸な人類の一群が、やむなく始めたものです。この肉食民族の子孫であるヨーロッパ人やアメリカ人から教わったものが、近代栄養学なのです。

現在、海外の心ある人々、たとえば欧米の科学者や芸術家たちの多くは、日本の伝統食を大きく評価していて、マクロバイオティック(宇宙の生命法則に従った食べかた)という日本の食養生のやりかたが広まっています。

動物食を減らし、乳製品を控える

このことが、人間の健康にとってどんなにたいせつなことかは、これからますますはっきり、科学的にも証明されてくるはずです。動物食の節制は、地球環境の改善や、森林保護の問題にも直結しています。

『スポック博士の育児書』で有名なアメリカの小児科医は、晩年、母乳以外のミルクをとることの危険性を力説していました。

食の三大原則

それでは、日本の伝統食を思い起こしながら、食の原則を考えてみましょう。

身士不二

身体と風土は分けられない(一体だ)という意味で、その風土で育った食べも のが、そこに住む人々のからだに合っていることをいいます。

暑い地方や季節にはからだを冷やす食べものが採れ、寒い地方や季節には、からだを温める食べものが採れます。

保存食を除けば、その土地で採れた旬のものが、からだにいちばんいいのです。

一物全体

1つの食べものは、全体(頭から足の先まで、葉っばから根のヒゲまで)つまり丸ごと食べようということです。一個の生命体を丸ごと食べることは、バラン スのとれた栄養素をそのまま摂取するこ とにつながります。不足ぶんを補うために副食をいろいろ食べる必要はなくなりますし、めんどうな栄養素の計算も不要です。

一般に玄米がなぜ、からだによいかも、 一物全体を考えればわかります。白米は、 米から外皮と胚芽を除いたものです。こ れでは、デンプン質の紛(コ)だけです。 ミネラルやビタミンの詰まった胚芽(メ) をむざむざ捨ててしまっているわけで、米を「コメ」として食べる、それが玄米なのです。

穀菜食7:動物食1

人間の歯の構成に則した食べもののバランスです。 私としては、これでも動物食が多すぎる と思われるので、10対1ぐらいの割合でよいでしょう。

この割合に、自然の発酵食品 (味噌、 醤油、納豆、梅干し、漬け物など)を加 えたものを、食生活の基本にします。

よく噛んで、楽しく食べる

噛むという行為は、食のまさしく快法則であり、食養生の基本でもあります。 健康な人は50〜60回、忙しくても30回は噛むようにしてください。重症者の場合 は、200回以上噛む必要があります。

噛めば、口の中に嘩液が出てきます。 嘩液には、多種類の消化酵素やミネラル、 抗老化ホルモンや未知の免疫物質が含ま れ、食物を嘩液とともに飲み込むことで、効率のよい消化吸収が可能になります。

睡液中の酵素が、発ガン性物質を抑制、または消失させるという研究報告もあり ます。 噛むことにはまた、脳によい刺激を与 える効果もあります。アゴの関節は側頭 骨と直接に結合しており、噛むことで頭蓋骨および脳を含む循環系全体の動きが活発になるのです。

よく噛めば、少量の食物でも満足感が 得られますし、味もよくわかります。入 れ歯でうまく噛めない人は、モゴモゴでもよいのです。噛めば噛むほどおいしい ものが、”ほんとうに” からだが欲している食べものなのです。




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